E社 様
医薬品や食品添加物原料メーカーであるE社様の事例を紹介します。
色見本を作る経緯 E社様は、医薬品や食品添加物原料を販売しています。それら製品の規格色を判定する色見本を作製したいと考えていました。自社のプリンターで色見本を試作して主観評価なども行いましたが、これだという色の再現が難しく苦労されていました。 E社の大倉野様、佐村様、伊藤様(左から) DICカラーストアとの出会い 幅広い分野で色指定に利用されているDICカラーガイド色見本帳のメーカーであるDICグラフィックスのHPで「オリジナル色見本を作るならDICカラーストア」というバナーが目にとまり、そこで、自社の考えている色見本が作製可能かどうか問合せをされました。 DICカラーストアは、テンプレートから色見本の種類を選び色を指定することにより、オリジナルの色見本を作ることができるWebショップです。通常はネットでやり取りが完了しますが、今回の限度見本は既存のテンプレートでは対応できないため、実際にお会いして、限度見本に対する要望をお聞きして対応可能かどうか検討が始まりました。 E社食品添加物原料のサンプル 色見本が完成するまで 製品が粉体であること、また、再現したい色が白色から僅かに有色となる淡い色であることから、色見本の作製は難しいと思われましたが、実現できるかどうか挑戦してみることになりました。
高熱を加えて色の変化を加速させる試験などを行った試料など16点について分光測色計で色を測定することから始めました。
それらの色をインクジェットプリンターで再現する取り組みを幾度となく繰り返して、最終的には、6列×8段 ×2枚組(96色)の性状色見本が完成しました。
淡い色なので、色見本の品質が保てる期間も心配でしたが、耐光性試験の結果は、ご満足いただける結果となりました。性状色見本にマスクを重ねて色を確認
性状色見本を現場で活用しての感想 色を少しずつ変化させた色パッチを縦横に多数配列した色見本と試料とを見比べることにより、どの位置の色パッチに近いかを、容易に選択できるようになりました。周囲の色の影響を受けないように、自社で黒いマスクを作製して見比べています。
また、色見本のどの位置にマッピングされるかということにより、感覚的な色を面内の位置で把握できるようになりました。
本社品質保証部門と研究所で色を判定する共通のモノサシを作ることができたことに価値を感じています。これまでは、同じ試料を見ても目視による主観の判定になり、白い、白くないと意見が分かれることがありました。また、食品添加物なので経時で色が変化してしまい、いつも同じ見本を準備することが難しかったので、その意味でも助かります。DICカラーストアを利用した感想や要望などをお聞かせください 自社の要望に合わせてカスタマイズ対応をしていただいたことに感謝しています。色見本IDを指定することにより、将来においても、同じ色見本を1部からオーダーできるのも便利で安心感があります。
今回、粉体の色を判定するための色見本を作製することができました。このノウハウを応用して液体にも展開できたら良いなと考えています。〈DICカラーストアより〉 インクジェットで作る色見本には、いろいろなテンプレートが準備されています。1色、4色(2×2)、9色(3×3)、16色(4×4)、短冊タイプなどがあります。既存のテンプレートでは、E社様のご要望にお応えできなかったため、カスタマイズ対応となりました。全てのご要望にお応えすることは出来ないかもしれませんが、お気軽にご相談ください。
DICカラーストア 色見本作成システム概要
■高性能インクジェットプリンタで作る色見本
専用紙以外に専用フィルムにも対応
DICカラーガイドNO、sRGB、AdobeRGB、CMYKでの色指定に対応
指定色を印刷可能な色に変換して色見本を作成します
■印刷インキで作る色見本(オフセット印刷またグラビア印刷で使用されるインキで作成)
標準用紙以外に、お客様から提供される用紙、フィルムにも対応
DICカラーガイドNO、現物見本、カラーストアで作成した色見本NOでの色指定に対応
グロスニス(光沢)、マットニス(非光沢)の後加工が可能