スクールカラーの基準色の定義にカラーストアを活用しました |
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2014年の冬に、DICカラーデザイン株式会社へ小学校のスクールカラーについての相談がありました。お話をお伺いすると、校旗の色をスクールカラーとして使用しているが、冊子やホームページで再現するたびに色味が変わってしまう、ということに 対して悩まれていらっしゃいました。 |
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DICカラーデザイン株式会社 カラー担当 竹下友美様 |
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色見本作成の課題 |
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私どもはスクールカラーの基準色を定義し、誰もが共有できる色見本作成のプランを提案しました。しかし、基準色を決めるにあたり、色見本を印刷しながら色の絞込みを行おうとすると、 コストが非常に高くなり、現実的ではありませんでした。 |
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インクジェット印刷による色見本でコストの課題を解決 |
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そこで、インクジェット印刷にて印刷インキの色との対応関係が取れているDICグラフィックス㈱のカラーストアを活用し、目標色の周辺色見本を作製した後にターゲットとなる候補色を絞り込んでいく方法を採用しました。 |
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まず、実物の校旗の色調を基準に、DICカラーガイドシリーズから近似色を複数選定しました。この近似色をターゲットにその周辺色をチャート化して候補色の幅出しを行い、最終的には8色の候補色サンプルを作成しました。この中から、学校関係者などとの協議を経てスクールカラーの基準色を決定し、特色印刷、プロセスカラー印刷、画面表示における色指定のための色彩値を策定しました。 |
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DICカラーガイドシリーズには、2000色を越える豊富な色が収録されていますが、今回のターゲット色にぴったり合う色はありませんでした。そのため、周辺色色見本を作成することで、効率良く目的の色を絞り込んでいくことができました。 |
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色は無限に存在しますので、候補色は細かくピッチを刻むと何十色、何百色でも作れてしまいます。今回は、関係者での選定作業がスムーズに進められるよう、周辺色チャートを元に範囲
を絞り込んだ領域の中から色の明るさを3段階設定し、中程度の明るさの色を4種類、やや明るい色とやや暗い色を各2種類、計8色の候補色を作成しました。この候補色の中から、校長先生をはじめとした学校関係者の方に、歴史ある本小学校のスクールカラーとして最も相応しい色を選定していただきました。 |
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インクジェット印刷での色の絞込みと、最終的な色見本の作成まで一貫して行うことで、プロセスの円滑化やコストの問題を解決することができました。 |
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最終的には、担当者の変更があっても、印刷の発注業務などを円滑に行うことができるよう、色見本を制作するとともにスクールカラーの色指定の方法および使用上の注意事項をまとめたガイドラインを制作しご提供しました。 |
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